12月3日、女子マラソン元日本代表の原裕美子被告が、懲役1年、執行猶予4年の判決を受けました。これが、2度目の裁判判決なのです。なぜ、同じ犯罪を繰り返すのでしょうか。そこには、本人しか解らない、心の深い理由がありました。
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1回目の判決は、テレビのニュースで知ったかと思います。どうしたんだろう、と感じました。悪いことしちゃいけないよね。その程度の受け止め方でしたが、今回2度目の判決が下されたとのテレビのニュースで知ったとき、なんで、同じ過ちを繰り返すんだろうと思いしました。普通ではないなと。そして、関心を持ち始め、原裕美子被告の事件を最初から知りたいと思い、調べました。ひとことでは、言い表せない、複雑な内容となりました。そして、もしかしたら、この行動は、彼女だけではなく、ほかにも、同様に苦しんでいる人がいるんではないかという考えも芽生えてきました。それでは、私が、知る限るの内容を説明いたします。
原裕美子被告1回目の事件
1回目の公判は2017年11月8日。懲役1年執行猶予3年の有罪判決を受けました。原裕美子被告は、同年7月、栃木県足利市のコンビニで飲料水や化粧品、お菓子など(約2600円)を万引きしたというもの。しかし、この時、原裕美子被告が万引きをしたのはこれだけではなく、2014年、2015年に「窃盗」で罰金刑として前科が2件あり、万引きを繰り返していました。
今回原裕美子被告2回目の事件
1回目の事件から、わずか3か月での再犯。それも現在、執行猶予中の身。今年、2018年2月、原被告は群馬県太田市市内のスーパーでお菓子を万引き(販売価格382円)、現行犯逮捕されています。2017年11月8日の1回目の判決では、懲役1年執行猶予3年。今回は、通常であれば罪は重くなるところです。しかし、裁判官のはからいにより、もう一度社会で更生を与えるのが相当として、懲役1年執行猶予4年とした。
マラソンの経歴
2000年、宇都宮文星女子高を卒業。実業団の京セラに入社しましたが、。2005年、名古屋国際女子マラソンで初マラソンでの優勝デビュー。2007年の世界陸上ヘルシンキ大会出場、日本勢最高の6位入賞。2007年の大阪国際女子マラソン優勝。同年の世界陸上大阪大会にも出場という輝かしい実績の持ち主です。2010年には小池義男代表率いるユニバーサルエンターテインメントに移籍しましたが、故障の悪化もあり悩んだ末2013年に退社となります。
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結婚
2016年10月29日に原裕美子被告は、地元の男性と結婚します。しかし、入籍はしていません。その後、破断となりましたが、いまでも理由は明かされておりません。このことを、彼女は、だまされた、という言葉で表現しています。結婚詐欺のよう出来事で400万円を失ったといっています。とてもつらい思いをしたともいっています。1回目の事件の原因は、この結婚詐欺だと自ら発していました。そうですよね。これから、一緒に人生を歩み始めようと決断した人に、一番信用していた人にこのようなことをされたら、だれでも落ち込みますね。どん底に。それほど、大変なショックを受け、いまだその心の傷を引きずっているようです。
摂食障害のきっかけと1回目事件の入り口と治療
原裕美子被告の摂食障害の症状が出始めたのは、高校卒業してから、初めての実業団に入ってからの2000年ごろから、過食と嘔吐を繰り返したという。女子の長距離ランナーは、厳しい食事制限や体重管理を強いられることが多く、これが原因で摂食障害となるケースが多いといいます。また、マラソン引退後も続き、不安を感じると、食べては吐き、吐いては食べるのを繰り返していました。そして、吐くための食費を抑えようと、食べ物を万引きするようになっという。これが、1回目の事件の入り口となりました。2014年ごろから治療のため、通院をはじめていたが、2017年7月栃木県足利市内のコンビニエンスストアでの万引き、1回目の逮捕。この時の、事件の報道があまりにも大きくされてしまい、そのショックで、毎日が不安で怖いと感じながら暮らし、大きなストレスとなったらしいです。9月、保釈許可で千葉県内の病院に入院したが、12月には、退院したといいます。2度目の逮捕後は、公判まで入院していました。10月29日の後半において、本人の口から、治療の効果を実感しているとの言葉がありました。徐々に良い方向に向かっているようです。
摂食障害と窃盗症
何度も窃盗を繰り返すことを、窃盗症あるいはクレプトマニアといいます。窃盗症という病気があることに驚きました。そして、摂食障害とは、とても密接な関係だということにも驚きでした。摂食障害と窃盗症は、非常に合併しやすい病気で、どちらも行動を制御する障害なので似ているとのことです。ですから、今後も適切な施設や病院と継続しての治療が必要なのです。
最後に
事件の裏側を知ることにより、その人自身が悪いわけではない。罪を憎んで、人をうらまず、まさにそのような出来事です。原裕美子被告は、自分自身の原因が、事件報道によるストレスと結婚詐欺と分析しており、それぞれについて、自分の犯した罪は許されないこととしながら、少しでもこの病気を治して、前向きにとらえ、今度は、この病気を周りの方に知ってもらい、同じ病気で苦しんでる人に勇気を与えられ苦しむ人が減ったら、これからの人生を全力で生きていきたいと話しています。また、結婚詐欺についても、相手方と和解したとのことです。人は一人では生きられない、弱い生き物だなとつくづく感じました。原裕美子被告も、やっと、何とか、家族や周りの方々に支えられながら、気持ちのギアチェンジが出来たと思います。これからの人生、陰ながら、応援したいと思います。
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