「保育園をわざと落ちる」ということを聴き覚えはないですか?待機児童問題の真っただ中、このような現象が起きています。なぜわざと落ちるの?と思いますよね。調べていくとその理由と実情が判明しました。あなたも早めの対策をしましょう。
保育園を「わざと落ちる」とは?なにごとでしょう。
「わざと」も「落ちる」どちらもあまりいい印象が無い言葉ですね。
いま、保育園を入園するに当たり、何が起こっているのでしょうか?
「保育園」を入園するために、何が必要となっているのか?
「保育園をわざと落ちる」には、ふたつの理由があることがわかりました。
では、その2つの理由を説明していきます。
保育園をわざと落ちる?育児休業制度!
「保育園をわざと落ちる」ひとつめの理由です。
「保育園」は、0歳から5歳までの小学校入学まで預けられる施設です。
「保育園」の目的は、保育の補助をする場です。
そして、この保育園へ預けたいという親は、両親が共働きなどの
いろいろな事由で保育園に預けなればならない状況にあります。
保育園に預けたい。つまり入園したいのに、わざと落ちるという現象。
どうしてこのようなことに・・・?
調べていくと
そこには、「育児休業制度」がありました。
それは、「働きながら育児をするための制度」です。
原則、子供が1歳になるまで育児休業が取得できるのです(育児・介護休業法)。
原則で子供が1歳になるまでのこの育児休業制度を利用し、育児休業を延長する
場合、例外処置が受けられるのです。
それが、「保育所入所保留通知書」と呼ばれるものが必要となるわけです。
この保育所入所保留通知書は、保育所の申し込みをしているが、
子供が1歳になる時点で保育所などに入所できない等の場合に通知されます。
この保育所入所保留通知書があると「育児休業の延長」が
子供の年齢が1歳6か月まで認められる。と言うものでしたが、
2017年10月1日に「育児休業制度」が改正されたことにより
さらに、「子供の年齢が2歳となる前日まで再延長が可能」
となったのです。この改正が大きな要因となったようですね。
というわけで、「保育園に落ちる」と育児休業が最大で、子供が2歳になるまで取得できるの
ですね。
・原則、子供が1歳になるまで育児休業が取得できる。
・育児休業の延長は、子供が1歳6か月まで可能。
ただし、「保育所入所保留通知」が必要。
・育児休業の再延長は、子供が2歳になるまで可能。
この場合は、以下の2つの「保育入所保留通知」が必要です。
①子供が1歳になるまで保育所に入れなかった。
②子供が1歳6か月まで保育所に入れなかった。
保育園をわざと落ちるのはなぜ?二つ目の理由とは?
「保育園をわざと落ちる」二つ目の理由は、
育児休業制度を利用すると、「育児休業給付金」が受け取れるということです。
育児休業給付金は、どれほど受けることが出来るのでしょう?
・育休の開始から180日は、
休業開始時賃金日額(6か月分給与÷180)×支給日数(1か月は30)×67%
・181日以降は、休業開始時賃金日額×支給日数×50%受け取ることが出来ます。
※雇用保険に加入していることと一定の要件を満たさなければなりません。
手続きは、基本的に勤務先の会社が行います。
育休休業制度では、子供が2歳になるまで
保育園に落ち続けることにより、2年間、休業しても育児給付金が受け取ることが
できるのです。
つまり、最大で2年間、休業して給付金が受け取れるために
「保育園をわざと落ちる」という不可解な現象が起きたわけです。
しかし、「保育園をわざと落ちる」には、確実に落ちなければならない理由が
有るのです。
それは、保育所などへの入所の意思がないにもかかわらず
申し込みをしていて、入所の許可が得られたのに、これを辞退した場合は、
育児休業の延長が認められなくなります。
このようなことから、「確実に落ちる」ためには、人気がある倍率の高い
保育園に申込みをするようです。
保育園をわざと落ちるのはなぜ?育児休業制度の2つの理由!のまとめ
待機児童問題がなくならない現在、「保育園をわざと落ちる」には、
育児をされる親のさまざまな事情があることがうかがえます。
しかし、事情は分かるとしても、わざと落ちて「育児休業制度」を利用すると言うのには
抵抗を感じ得ません。
また、「育児休業制度」が2017年10月1日に改正され、最大で2年延長可能なことを
知っている人と知らない人での不公平さも感じます。
この件については、改正された「育児休業制度」では、
妊娠や出産したことなどを知った場合にその方に個別で育児休業等に関する
制度を知らせることとなっています。努力義務ではありますが・・・
実際に、本当に入園できない人もいて、退職を余儀なくされている方も多くいます。
そのような方を思うと、心が痛みます。
そのような方々に、本当の手助けができる制度を出来ることを望みます。
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